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第三話 旅立ち
しかし、あの人物のいうことが正しいならこのままここにいても元の世界には帰ることができないはずだ。なので先程の彼がこちらを見ていたので共に旅に出ることにした。彼の名前は大森和志と言うそうだ。特徴は茶髪でショートヘア、少しボサッとした感じがある。そこでお互いのことをモトヒロ、カズシと呼ぶことにした。さて、これからなのだが、このままこの町にいても意味がないため、さっきの人物がプレーヤーに残した地図を見る感じだと、近くに始まり村というところがあるそうなので、そこに行ってからこの先を考えるということにした。始まり村に行く途中、二人は人生初のモンスターとの闘いを経験した。敵は所詮ゲームのザコ敵に有名なスライムだった。しかし、初めての闘いで動く相手に攻撃を早々と当てられるわけが無い。二人とも今までの世界では感じない、モンスターからの痛みを感じ、怪我も少なくはなかった。なんとか二人とも無事でスライムを倒すことができた。初勝負でのこのボロボロさにこの先の不安が生まれた。ところでよく見てみるとキラキラ光る何が落ちているではないか。
これはバルネというこのゲームでの通貨だということがわかった。とにかく先を急ぐことにした。
十分程でなんとか始まり村に辿り着いた。
もうすでにあのドームのような所に集まっていたプレーヤーがたくさんいた。そこでまず二人で最も安い宿を見つけ、そこに一泊することにした。
俺は今後このゲームで生き延びることができるのか心配で眠ることができなかった。
現実世界ではまだ経験する可能性の少ない死をここではもしかしたら早くに体験してしまうかもしれない。そう思うと体に力が入らず自分が自分ではないように感じた。
朝日が目にしみてくる。次の日になったようだ。
昨日あったことが夢のように感じたが目の前に彼の姿があることを確認すると、夢ではないことを確認する事が出来た。さて、本日はどうするべきなのか二人で議論した。このまま近くで経験値を稼ぎここの生活に慣れるか、先に進みこのゲームをより早く進めるために次の街へと進むか迷った。
議論の末近くで少し慣れてから進むことにした。
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