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嫌悪感すら覚えるその顔立ちに、顰めっ面を浮かべながら、あずさは定位置である直樹の斜め前の席に座った。
「さあ、ご飯にしましょう」
美咲が茶碗に山盛りに持ったご飯を3膳、お盆に載せ運んできた。
昔話で見るような聳え立つ米の山が、ドスンと地響きを起こす勢いであずさの前に置かれる。
「いただきます」
直樹は礼儀正しく両手を合わせると、箸を持った。
「あずさ、美味しい?」
既に食らい付いていた美咲は、口の中に米粒をぱんぱんにしながら、笑顔を浮かべた。
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