奈落

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「次は、いつ会える?」 「又、ラインするから」 結(ゆい)は、ベッドがら出ると、バスタオルを体に纏い、バスルームへと。 シャワーの水音だけが、部屋にこだまする。 僕は、そそくさと服のポケットから財布を取りだし、二万円を引き抜く。 そして、それをテーブルに置かれた結のスマホの下に挟む。 暫くして、結がバスルームから下着姿で出てきて、スマホの下の二万円を取り出し 「ありがとぅ」 「今月は、ピンチだったから助かるわ」 「まあ、いつもなんだけど」 そう言って、恥ずかしそうに笑った。 僕は、バスタオルを腰に巻きバスルームに。 シャワーの詮を全開にして、お湯を体に打ち付ける。 まるで、さっきまでの結との余韻を、洗い流すかのように。 いつまで続くのか? こんな関係。 しかし、惚れ惚れする美貌。 しなやかな、肢体。 どう間違っても、僕なんかとは無縁な女性。 それに、親子程の年齢差。 街にだって、滅多に居るもんじゃない。 いや、僕の好みを全て具現化した結は、特別なんだ。 僕はバスルームから出て、服を着ると 「さあ、帰ろう」 二人でホテルを後にして、別々の帰り道へと。
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