「早くあなたの口から好きだと言わせたい」

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ーーーーーーーーー ーーーーー…… 玄関で靴も脱がずキスをする。もうどちらか仕掛けたかわからないくらいお互い求めった。 彼のくれるキスが好きだ。優しくて、少し強引で。そしてねっとりと動く舌が私の女の部分をすぐに引きづり出す。 私はいつからこんなに貪欲になったんだ。いつから彼を欲するようになったんだ。 昨日だって抱かれたのに。今日もまたそうなりたいと願っている。 そんなことを頭の片隅で考えている間もキスが降り続く。お互いの呼吸が乱れ、それが静寂を割いた。 「…っ、ふ……んっ」 頭がクラクラする。足の力が抜け、立っているのがやっと。今にも崩れ落ちてしまいそう。 「ちょっと失礼します」 「えっ?……きゃっ、」 するとそんな私を予測してか、突如浮遊感が襲った。気がついた時には、彼が軽々と私を抱えていた。
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