「あなたをすがらせたかった」

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このまま警察行きか。または強制送還か。 あぁ、せっかくここまで来たのに。彼に思いも伝えられないなんて。やっぱりなにもかも手遅れなんだ…… 「hey,Aby Leave her alone」 そう諦めかけていると突如、どこからかそんな声が飛んできて、警備員さんはぴたりと足を止めた。 私もその隙に掴まれていた手を振りほどくと、声のほうへ視線を向けた。 するとそこには柔らかな笑みを浮かべ、こちらに向かってくる男性の姿。 「えっ……」 あれはもしかして、永井さん?どうして彼がここに?
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