年下上司と不埒な契約～この恋は、期限付き～

君の本音を引き出す方法～side by 渉～

しかも彼女の良さを知らないままとは。あいつこそ彼女の表面しか見ていなかったんじゃないか。

確かに彼女は分かりづらいところはある。口を開けばクールな言葉。それにポーカーフェイス。

少し前まで俺も彼女の本音が知りたくて知りたくて模索した。悩んだり落ち込んだりもした。

でもそれが彼女の魅力の一つだ。

男ってやつは見えそうで見えないものが好物な生き物で、俺もその一人。

この一年、俺は彼女にずっと探究心をくすぐられ続け、そして気がつくと夢中になっていた。

もし彼女が彼女でなければ、俺はきっとこんなにもはまっていなかったかもしれない。

今日は早く帰ろう。早く帰って彼女を抱きしめよう。

あいつのせいで彼女の事ばかり考えていたものだから、会いたくて仕方がない。