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そう思うと元気は目頭がジーンと熱くなった。
変な世界だけど、ここに居たいと強く思った。
午前8時40分だった。お腹が空いた。こんがり焼けたトーストにバターを
付けて食べたい。カフェテリアに行ってみよう。あそこならコーヒーも
バタートーストもある。
ネイビーブルーの通信機が赤く点滅した。同時に「元気! ホテルのフロント
に行かなきゃだめだぞ❗ 部屋の改造を頼んだろ!」ときいちゃんが叫んだ。
久しぶりに通信機のきいちゃんの声を聞いた。言われてみれば、その通りだ。
たしかテレビに伝言があった。
元気は、きいちゃんに向かって、「ありがとう。すっかり忘れていたよ」と
応えた。
そして、きいちゃんをダウンジャケットのポケットにしまうと部屋を出た。
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