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、 この十数年、スーツなど着ることなどなかったし、このスーツに見覚えはない。 こ、こんなスーツ持っていない。 おかしい。 元気はキョロキョロ辺りを見回した。 見たこともない人たちばかりであり、声をかけようにも誰に何といえばよいか思いつかなかった。 元気は頬杖をついて、ぼんやりと窓外の暗闇を眺めた。 しばらくして、ポンポンと肩を叩かれ、振り向くとおばあちゃんが、にこにこ笑って見つめていた。 元気は、じっと、そのおばあちゃんを見つめた。 、
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