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「確かにあいつもいるけど大丈夫だよ。
何かあれば俺が助けてあげるから!」
まるで少女漫画に出てくる
王子様のような台詞と笑顔に
私は首を縦に振ることしかできなかった。
「じゃぁ、また明日な。」
そう言ってその人はその場を後にした。
その後を慌てて追うように
しゃがみこんでいた先輩も立ち上がる。
私達はしばらくその場で
彼らの背中を見つめていた。
先に我に返った真由に引きずられるように
私達は帰路についた。
私がその人の名前を聞き忘れたことに気付いたのは
寝る直前のことだった。
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