思い出

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会合場所にはすでに 数人の男女が楽しそうに談笑していた。 でもそこにあの人の姿は見当らなかった。 真由と二人顔を見合わせていると ふいに肩を叩かれた。 「来てくれて良かった。 ようこそ、レクリエーションサークルへ!」 驚いて振り向いた先にいたのは 探していた人物だった。 少しおどけたような笑顔は 昨日見たものとは違うが 私はやはり目を離すことができなかった。 挨拶をしなければと思うが 真っ赤な顔で口をパクパクさせるとこしかできない私に その人は優しい顔で笑い 再び頭の上で手を弾ませるのだった。
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