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その頃の他のメンバーは、まさかローゼリアが、セリカに落ちたとは思わずにいた。
「俺眠いから、部屋行くぜ?」
満腹になったアリスが、欠伸をしながら歩き出す。
「気は抜くなよ。仕方ないから、赤ずきんは俺といろ。」
アリスは手をヒラヒラさせながら、先に行く。女の子を一人にするわけにはいかない。……ローゼも女の子だが。
「あ、はい。わかりました。」
ローゼリアがいない今、一人は心細い。彼女以外といることには馴れないが、信用していないわけじゃない。
「あ、3月ウサギさんは……。」
食堂に振り返る。3月ウサギはまだ、マリカと談笑していた。
「アイツは女にだらしなくはあるが、割り切れるタイプだ。放っておけ。」
リーゼロッテは頷き、帽子屋に従った。
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