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「俺は男だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!どんな女の子よりも可愛い男なんだぁぁぁぁぁ!!!!」
やっぱり、この状況でもブレることはない。尊敬さえもしてしまえそうだ。
「え?そうだったのですか?でも、頂くのは足ですので、問題ありません。」
━━ガラガラガラガラガラ!!!!
こちらも見事にブレない。
「無茶苦茶言うなぁぁぁぁぁ!!!!」
アリスは不安になった。この速度なら、もう食堂についてもいい頃だ。なのに、同じ風景しか見えない。………アリスはもう、エリカのテリトリー内に閉じ込められていたのだ。
「早く力尽きてください。優しく、もぎ取って差し上げますから。」
━━ガラガラガラガラガラ!!!!
可愛い顔して、物騒なことを口にする。
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!何なんだよ!!!この役回り!!!」
しかし、速度は落ちることはない。全力で、この無限ループを疾走する。
「止まって頂けないなら、お付き合いします。力尽きるまで走り続けてくださいね。」
━━ガラガラガラガラガラ!!!!
アリスはデジャブを感じた。
「おまえは、白雪姫別ヴァージョンかぁぁぁぁ!!!!」
アリスは安易な表現しか出来ない。バカだから。そのまま、更に速度を上げていく。
永遠になってほしくない、大疾走劇を繰り広げ続けた。
後ろには、車イスで猛スピードを出しながらも、笑顔を絶やさないエリカ。
━━空間内には車イスの酷い音とアリスの叫び声が谺(こだま)し続けた━━
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