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「いっ!いっ!いっ!いつから聞いてたのよっ!!まままままままさか・・・。」
顔真っ赤。
「・・・初めから。」
エニシも顔真っ赤。ゆかりはそれを聞き、顔噴火。
「待たせてごめんっ!
ようやくっ!ようやく世の中も落ち着いてきたしっ!親父にもっ!なんとか十回中一回ぐらいは勝てるようになってきたっ!!
だ、だ、だ、だからっ!!けっとうしようっ!ゆかりぃっ!!」
全力で。二人以外誰もいない壁上で愛を叫ぶエニシ。
固まるゆかり。
「・・・結婚?」
「・・・うん。結婚。」
ゆかりは思う。
絶対エニシ噛んだと。何か決闘申し込まれたような気がすると。それでも。
「・・・末永くよろしくお願いします。」
顔真っ赤の二人は他に誰もいない壁上で愛を誓い合う。
ゆかりは想う。
結婚てことは初夜ってもんがくる。それまではまだお預けかと想う。
エニシは想う。
結婚てことは初夜。結婚するカップルは初めての夜結ばれるものだと龍二に聞いた。
だから初めての夜。
「・・・夕焼け。
綺麗だね。」
エニシの胸に抱かれながらゆかりが一言呟いた。
だからエニシは動き出した。
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