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「・・・エニシ?」
覚悟を決めたエニシがそっとゆかりを離す。
彼の手に生み出されたものは緑に光る魔力刀。
混乱するゆかり。
エニシはゆかりを見つめ・・・。
「秘剣抜刀居合!!
桜満開花吹雪ぃぃぃっ!!」
シュパパパパパッ!!
ゆかりと、エニシの着ている衣類に走る光の線。
ひゅぅぅぅぅ。
壁上を生ぬるい風が流れていく。
ハラハラと舞い散る衣類。
ティンぽろん。
モウマナイタデハナイぽろん。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「うおわぁぁぁっ!?」
慌てふためき、前を隠す二人。
「ねえっ!?なんでっ!?なんでいきなり服切ったっ!?その上なんであんたが悲鳴あげたぁっ!!」
少しは成長した胸と股間を隠しながら叫ぶゆかり。
「いいい、いやっ!親父から教わった技なんだけどっ!どうしても誰かを脱がさなきゃならないときだけ使えって言われてる技でっ!そんで龍二っ!龍二に教わったんだけど結婚した二人だからしょしょしょ初夜っ!初夜きちゃうからっ!!」
父親譲りを隠しながら叫ぶエニシ。
「・・・・・・なるほど。」
ゆうすけと龍二。二人から与えられた知識や技術がエニシの中で融合した結果がこれか。
何か異様に冷静になった自分を意識するゆかり。
だが、問題はもう一つある。
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