始まりと終わり

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するりするりと白い布が解けていく感覚。…皮膚が風を感じる。 入院してからずっと顔を見ることができなかった家族、お世話になっていた看護師、主治医。彼らは今どんな顔をしているのだろう。 「…さぁ。ゆっくり、目を開けて下さい」 ゆっくりと目蓋を上げる。…取り込んだ光の量に目の前が白む。 徐々にクリアになる視界で、俺は息を止めた。 「……え?」
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