第1話ー【紅の少年】ー

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「んじゃ何するロージ?」 「みんなが公園でサッカーするってよ、行くか。」 「イイねー、」 ロージの提案にアルはニコリと笑った。 「あ。」 と、ここでアルは歩みを突然止めた。 「んだよアル、早く行こうぜー、」 「公園って、絶対レイがいるよ。」 今度はロージが「あ、」とボヤくターン。 「そーかぁ~…!俺とレイはお前の遊び場熟知してるしなぁ~!先回りされてるのがオチだな。」 「て事で、今日は冒険の日にしようっ。」 「ぼーけん?」 キラリ、とアルの瞳が悪戯に煌めく。 「さっきさ、王宮見て来たんだ、そしたらよ、王女様見ちったぜ、オレ。」 「それマジ!?超レアじゃん!滅多に表庭には出て来ねーのに!」 それで、とアルは続ける。 「王女様に会いに行こうぜ、これ絶対面白い。」 「見つかったらヤバくね?」 「捕まってもウチのとーさんが軍隊長やってるし、何とかなるって。」 ニヒヒ、と笑う2人は退く事を考えていなかった。 「そーと決まれば、会いに行くぜー!王女様にっ。」 「俺髪セットして来よーかな、王女様だろー?『あなたに一目惚れしました☆』なんて言われたらどーしよーっ!?」 妄想膨らむロージを他所に、アルは王宮へと進んでいった。
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