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ー…
ボソボソと、小声で王宮内を忍び歩く。
『随分アッサリと忍び込めたな、王宮。』
『ロージお前ヘマすんなよー?ヘマした方帰りにお菓子おごりな。』
2人は、思いの外簡単に王宮内へと忍び込んでいた、後は王女の元へと向かうだけ。
『ロージ、明日レイのヤツに自慢してやろーぜ。』
『イイねー、俺たち3人組で1人だけ仲間ハズレだったらアイツ悔しがるぜー!』
『本当、悔しいだろうなー、‘‘アタシ”』
最後の‘‘会話の人物”にアルとロージは思わず声を上げた。
「「何でレイがここに!?」」
「しーーっ!うるさいっ!見つかっちゃうよ!?」
「「…す、すんません。」」
はぁ、とレイは声量を整える。
「アンタら2人が悪巧みした顔で王宮に向かって行くのたまたま見かけたから、こっそり着いて来たってワケ。」
「お前はニンジャか。」
「違うぞアル、こいつは女スパイだ。」
どっちもどっちである。
「で?王宮に忍び込んで何するつもり?子供だから許して貰えるでしょうけど、最悪長ったらし~~~い説教が待ってるわよ?」
「「王女様に会いに行く!」」
(馬鹿だ、本物の馬鹿だ。)
着いて来るんじゃなかった、とつくづく思うレイだった。
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