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「先ずは王女様の場所を探らねーとな。」
ふむ、とアルが探偵の真似事か顎を摩った。
「俺にまっかせなさーい。」
「おぉっ!ロージ何か秘策あんのか…!?」
「ロージがぁ?何する気よ。」
そう返す2人にロージは不敵な笑みを浮かべる。
(意外とレイもノリ気だ)
「ふっふっふっ、アルカディア随一のキレ者として有名なこのロージ様だぜ?侮るなよ。」
((聞いた事ねーよ。))
ロージは目を閉じる。
「そりゃ。」
「「!!」」
グニュリ、とロージの身体全体が歪み…再形成された。
「じゃじゃーんっ。」
「おぉすげー!」
「!!」
ロージの姿が、王宮の兵士と同じ甲冑を着た1人の男性になった。
「ふっふっ、ご存知俺の魔法・【変身】《メタモルフォーゼ》。これで情報を探って来るぜ!」
声までそっくり別人だ、これならバレまい。
「お前は天才か!!」
「もっと言ってくれ。」
「天才!」
「もっと。」
「天才!秀才!鬼才!異才!逸材!」
「馬鹿やってないで、早く探って来てよロージ。」
レイに言われ、ようやくロージは行動を起こした。
「んじゃ、ここに隠れてろよお前ら。」
「「おー。」」
ロージは意気揚々と城内を歩いて行った。
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