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ー…
ガササッ、
「ヒヒャウッ!!」
「ぅおうっ!?ゃ、ヤメてよロージ!葉が揺れただけじゃん!風だよ!」
「ぉ、おう…悪い悪ぃ…!」
ルルヴェーの森。木々が生い茂るそこは、日差しさえもさえぎり昼間なのにかなり薄暗い。
「こりゃ、帰り道迷わないよーにしねーとなー♪楽しくなって来たっ。」
「アル方向音痴だからね、私がシッカリしないと。」
レイはさっきから足元に持って来ていたパン切れを落として歩いている、辿れば出口まで着くという寸法だ。
「んだよ、ビビってるクセに。」
「誰もがアンタみたいに冒険バカと思わないでよ。」
「だーれが冒険バカだ誰が!!」
「2人とも落ち着いて!」
アリアに宥められ、何とかその場は収まった。
「…アリア~、何しに来たんだよ、わざわざこんなルルヴェーまでさぁ、俺もう帰りてぇよ~。」
「あっそ、んじゃロージ帰っていーぜ?」
「今ここで!?鬼畜だなお前!!」
ロージは基本いてもいなくてもいい人材だ、アルは冷徹に切り捨てた。
「…ちくしょう、お前いつか地獄に行くぞ、覚えてろ…」
「なっはっは!地獄の冒険も楽しそーだなー!!」
「冒険バカが…!」
アルは根っからの悪ガキ、それは恐らくこれから先も変わらないだろう。
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