第2話ー幽霊森の冒険ー

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「ダハーーッ!!」 ガサァッ!! 森を、抜けた。どうやらあの巨大猪は途中で撒いたようだ、助かった。 薄暗かった森を抜けると、そこは広めの草原。 「あ、これだ…見たかったモノ!」 「アリア、これが?」 …その先に広がっていたのは。 「死んだおじいちゃんが言ってたの、南の森を抜けたら、ずっと遥か彼方まで海が広がってる景色が見えるって!!言ってたの…『そこに行けば、きっと良い事がある』って!」 「「「!!」」」 アリアのみならず、他の3人もその景色に心奪われた。 「うわーーぉ。」 アルも、 「凄いわね、これ。」 レイも、 「ここ俺らの秘密基地にするか!!」 ロージも、みんな。 背の低い緑が茂る草原、そこから先にある断崖。その先に広がる大海原、まるで世界を真横に斬ったように伸びる地平線は、白と青を区切る… 「綺麗…、」 世界、というものを見た気がした。 アルはその場に座り、マジマジと眺める。 「デッケーなー、海。」 「見ろよアル、何か大っきい石版があるぜ!」 「おぉ!?何かすっげーお宝なんじゃね!?」 男2人ははしゃぐが、ただの石版のようだ。青銅で出来たそれは2人の格好の遊び場となるだけ。 「良かったね、アリア。」 「うん……今日は、すっごい楽しかった!私のワガママに付き合ってくれてありがとう。」 ニコ、と4人は笑い合った。 「当たり前でしょ?」 草原でギャーギャー暴れ回る男2人を尻目に、レイはまた更に優しく微笑んだ。 「私達、もう友達以上じゃん。」 「!!」 ちょっと涙が浮かび上がったのは、内緒だ。
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