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電話が鳴った…。
『こちら、塚本 憲一郎さんの携帯でしょうか』
「はい。塚本です。」
えっ?俺の名前は波野 周平だぞ。
『JKプロダクションの荻原と申します。先日はオーディションご苦労様でした。早速ですが結果をお伝え致します。』
「あっ、はい。先日はありがとうございました。あの…それで…。」
『おめでとうございます。塚本さん、合格です。』
「本当ですか!あああありがとうございます!」
『明日10時に、事務所までお越しください。詳しい説明はその時に致します。それと、今回はもうひとり合格者がいるんです。それも明日、お話します。では、よろしくお願いします。』
「はい。こちらこそ、よろしくお願いします。ありがとうございました。失礼します。」
……。
「やったー!やっぱり…俺、ツイてる!うわぁ…すげぇ!すげぇ!ヤバい…嬉しすぎる…。」
えーっ!なにっ!これ、なにっ!
……。
マジかよ…。
憑いてるのは…俺だった…。
オーディションを受けたのは俺自身だと思っていた…。でもこの人に…俺が憑いてたんだ…。
はっ…マジか…。
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