第1章

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衝撃の事実を知ってしまった。どうやら俺は塚本 憲一郎という人に取り憑いてる…らしい…。と、いう事は…俺は存在しないという事なのか…? 塚本さんの意識と混ざっていたのか?じゃあ…聞こえた声は…俺…。塚本さんと一瞬離れた俺の声だったのか…。 はぁ?何だよ!どうなってんだよ!ってか、何で俺は塚本さんに憑いてるんだよ! オーディションの結果の電話以来、塚本さんと俺の意識は、はっきりと別れてしまった。 ああ…なるほどね。やっぱり今までの事は、塚本さんの行動だった。俺が勝手に塚本さんの意識に同化していただけだったんだ…泣けるね。 待てよ…じゃあ、俺は演劇なんてやってないし…何をやってたんだ? あの記憶は塚本さんの記憶。バイトも考えも行動も全部、塚本さん自身がやってた事。そこに紛れてたのかよ俺は…。 どうなってんだよ…。
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