第1章

17/18
前へ
/18ページ
次へ
そいつは俺に淡々と話す。飛んでもない内容の話を。 マジかよ…。俺が憑いているという衝撃を、ついこの間、味わったばかりなのに…。更に頭を鈍器でガツーンとヤられた感じだ。 俺も奴も死んでいる。死んだ時にこの地に留まった魂は1ヶ所に集められて区分けされるらしい。 レベル1からレベル5まであって、今、俺がいるのはレベル5だそうだ。 衝撃的な事実その2…恐ろしい方法。驚くことに憑いている人とは因縁があるという事。俺…恨んでんの? だけど今、俺は、俺と塚本さんの間で何があったのか思い出せない。 離れる方法は、まず、因縁を思い出す事。次に相手の足を切り落とす事。繋がった影を切り離すという事らしい…それで自由になれると奴は言った。 は?足を切り落とす…? その因縁を思い出した時…俺は塚本さんの足を切り落とすのか…。 恐ろしい…。どうなってんだよ…。 「お前、思い出したら、きっと躊躇なくスパッといくと思うぜ。」 「お、お前は、お前はどうなんだよ。」 「俺?俺ね、この人で3人目。楽勝~。」 「は?悪魔かよ!」 「ぶっ。笑える。俺が悪魔ならお前もね。」 イェイって、笑っていうのを呆然と見ていた。 「じゃな。」 「おぉ、あ、ありがとな…教えてくれて。」 「ふふっ。いいって。お前がそいつの足、狩ったら、きっとまた会うぜ。またな。」
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加