第1章

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それからの日々は、“疲れたもうイヤだ”が俺の頭を占領し寝ても覚めてもオーディションの事でいっぱいだった。 いまいち、ビビッと来ないんだよな。ソファーに寝転んで天井を見ながら考える。 そう言えば、昔、聞いた怖い話に天井から足が出てきて寝ている人を踏むっていうのがあったな…。 あれは妖怪なのかな…何だったかな。 確か…丑三つ時を過ぎた頃、天井から大きな大きな片足がにゅうっと出てきて、大きな足の裏で若旦那を踏んでいくんだったよな…。デカい足で踏まれるって…あぁ…嫌だ嫌だ…恐ろしい。 そんな事、考えてる場合じゃないってば! ふと見ると窓の外に猫がいた。隣の猫だ。時々、遊びに来るんだ。ベランダには雀もやって来る。割りと癒されてるんだ。 ひさびさに来た、隣の猫に…シャー!っと威嚇された…。 えっ…? 何で?酷いよ…猫さん。何で威嚇すんのさ…。
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