憑いてる男

第1章

動物に嫌われるって…ちょっとショックだよ。だけど、落ち込んでいる場合ではない。俺には、やるべき重大なミッションがあるんだ。

設定は…どうしようかな。閃いた！この状況をアレンジしてみよう。今、俺は、何かに取り憑かれている可能性がある。そして、最終選考まで残った俺は最高にツイている。

で、憑いてるとツイてる…。あ…どうなの？何が面白いのさ…。撃沈…。

真面目に考えよう。そうだな、まず、何に疲れたのか決めよう。
繰り返される毎日に疲れた？人に疲れた？無理に笑うことに疲れた？満員電車に疲れた？歩くことに疲れた？都会に疲れた？付き合いで飲み歩くのに疲れた？あ…人生に疲れた？って、それじゃ終わってしまうわ。

考えることに疲れた…あ…今の俺にぴったり。

１０キロの米の袋には何粒の米が入ってるか数を数えるのに疲れた？確かに、それは疲れそうだ。途中でイヤにもなりそうだ。