憑いてる男

第1章

取り敢えず家を出た。こういう時は、あれだ…何か憑いてる時はどこかに置いてくればいいんだよ。そうだ、そうしよう！

コンビニに入ってジュースを買う。必要以上に店内を歩き回り振り落としたイメージが出来上がった瞬間に然り気なく店を出る。

これでどうだ。

…って、わからないよ！大体、肩が重いとか体調に異変がないんだから…。

念の為、もう１ヶ所どこかに寄って行こう。駅前の本屋に寄り、その帰り道、もしかしたら入っただけではダメなのかもしれないと余計な事を考え、喫茶店に入った。

椅子に座りコーヒーのいい香りにホッとする。暫く座っていればいいだろう…。
コンビニと本屋と喫茶店のどれかに置いてこれたと…思いたい。

祈りながら家に帰った。