第2話 俺の妹は女子高生

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「あ、そうそう。お兄ちゃん。どうだった?」 「どうだった……って、何が?」 「もちろん、私のおっぱい。お兄ちゃんったら、おっぱいを堪能するかのように、私の事をなかなか離してくれなかったもん」  え? 確かに、葵の胸が美玖より大きいかな? とは思ったけど、そんなに長い時間抱き合ってたのか!?  しかも、俺が離さなかった!? 嘘だろ? これじゃあ、俺が葵と抱き合って我を忘れていたみたいじゃないか。 「お兄ちゃん。私がスペインへ行く時、彼女居たよね? あれ? まさか、まだエッチしてないとか? 私がしてあげよっか?」 「ばっ……バカ。あのな、葵。スペインの事は知らないけど、日本では女の子がそんな事言わない方がいいぜ」 「どうして? お兄ちゃんが初めてなら、私だって初めてだし、ちょうど良いかなーって思ったんだけど?」  ……何だ、突然そんな話をするから、向こうで彼氏でも出来たと思ったけど、意外とそういう訳でもなかったのか。  って、いやいや。そもそも兄妹なのに、何を言ってんだ。 「じゃあ、お兄ちゃん。今晩エッチしようね。約束だからね」 「待て待て。いきなり、何を言ってんだよ。俺たち兄妹だし、そもそも俺には……」 「たっだいまーっ!」  いや、話を聞けよ。  俺の言葉途中で、葵が荷物を降ろしながらリビングへと入って行く。 「おかえり、葵。あらまぁ、大きくなったわねぇ」 「でしょ? 私だって、もう十六歳だもん」 「葵ちゃん、おかえりー。美玖の事、覚えてるかな?」 「あれっ!? え、えっと……お兄ちゃんの彼女だった人?」 「あはは。だった……じゃなくて、今も彼女だよぉ」  美玖の発言で葵が振り返り、目を丸くして俺を見つめてくる。  そもそも俺は、妹を性的な目で見ないし、妹とそんな事をしないっての。驚かれる方が心外だ。 「へぇー、ふぅーん。なるほどねー。うん、おっけー」
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