51人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのさ、俺から一つ提案が――」
――ピンポーン
「あ、葵じゃないかしら。卓哉、開けてあげて」
タイミング悪くインターホンが鳴り、俺の提案が掻き消されてしまう。
とは言え、三年振りの実家に帰ってきた葵を放置するのも可愛そうなので、まずは玄関へ。しかし、三年振りか。小さな小さな女の子だったけど、三年間で凄まじく成長していたらどうしよう。
よくある久しぶりに会ったら、超絶美人になってる……みたいな。まぁ、葵は元々可愛かったけどさ。
あとは海外で垢抜けて、金髪だったりピアス開けてたりとか。でも、それは父さんと一緒に住んでる訳だし、有り得ないな。
個人的な希望としては、美玖が驚くくらいの巨乳になってたりとか。美玖は胸が小さいし、母さんは胸があるけど論外――エロい目で見る対象にすらならないし、葵の胸が育ってくれていたら、俺の目の保養になるんだけどな。
まぁ、妹を性的な目で見るなんて有り得ないし、そもそも葵は美玖に負けず劣らず小柄だし、残念ながら俺の周囲にはちっぱいしか無いな。
そんな事を一人で妄想しながら玄関の鍵に手を掛け、
――ガチャ
玄関の扉を開くと、大きなスーツケースとテニス用具一式の入った大きなバッグを背負う、女の子が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!