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窓際に立ち、背伸びしてクラス全体を見渡す。
クラスメートは新しい顔もいれば1年のときと同じ人もいる。
顔見知りであっても、俺たちのことは無視するか、侮蔑の目を向けるかだ。
新顔の連中もすぐにあいつにそそのかされて俺を目の敵にしてくるに違いない。
哀れな野良犬を見るような眼で視線を送ってくる相手に睨み返していたが、らちが明かず、ばからしくなってやめた。下を向いて一刻も時が経つのを待つ。どれだけ蔑んだ眼で見られたところで俺の身体が火傷するわけじゃない。
俺たち2人と、他のクラスメートとの間に見えない壁ができたのは同学年の『自称・天河学園王』が原因だ。
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