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「タマちゃぁぁぁぁん!」
絶叫が沈黙を切り裂いて室内に響く。
そのときだった。
「う……うぅん……」
うめき声を上げながらタマちゃんが体を起こしたのだ。
タマちゃんは頭を擦りながら、ゆっくりと立ち上がる。
よかった。意識はあるみたい。
でも、怪我とかは?
頭、大丈夫?
「タマちゃん大丈夫!?」
わたしが彼に駆け寄ったそのとき。
――ばしっ。
差し伸べた手を叩き落とされた。
どうして手を払われたのか、思考が追いつかない。
困惑していると、タマちゃんが口を開いた。
「……物質空間転移、完了。ふぅ、ここが二十一世紀の地球か……」
そう言ってタマちゃんは部室を見渡す。
そして意味深に笑った。
「……え?」
おもわず驚きの声が漏れた。
イタイ空気をまとった謎のキャラ。
思わせぶりな暗黒微笑。
間違いない。
「ククク……我の名は閃光幻影。時空を流浪する闇の狩人である。今から一方的な殺戮の幕開けだ。動くなよ? 動いた者から順に冥府への片道切符をくれてやる。お前らを物言わぬ肉塊にすることなど児戯にも等しいのだぞ?」
やっぱりそうだ。でも、どうして急に?
わかんないけど……よくわかんないけど!
「なんかタマちゃんが中二病全開になってるぅぅぅぅ!」
どうしてこうなった……。
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