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「…あのさ…これって…」
「あれやろ?ネス湖におるからネッシーって言うんちゃうんかい!ってことやろ!いやーあたしも最初はそう思ってん。淀川ならヨドッシーやろ!って。まあでもなんかゲームに似たような名前のやつおるやん?緑色のやつ。やからまあネッシーでもええかなって」
「…そうじゃなくて…」
今度はおんみょうじさんがツッコまざるをえないことになった。
淀川にネッシー、つまりは巨大生物がいるという状況ーどこからツッコめばいいものか。
まず本家ネッシーの存在が怪しいのに、日本の、しかも大阪にいるUMAが本物であるわけがない。
「これ、本当なの?」
「あたしも友達から聞いたからなんともいえんわ。その子の話やと、夜に淀川沿いをジョギングしてたら雨でもないのに川がえらい荒れとったんやて。それで気になって川の方を見てたらぼやーっとでっかい影が見えた。それがテレビとかでよく見るネッシーにそっくりやったって」
「なるほど…ネッシー、ねえ」
聖子は鞄から紙を取り出した。
それを机に並べていく。紙には写真が印刷されていた。
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