思い

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玄関までご主人様を見送って、キャットフードを食べて、水を飲んでからまたクッションの上に座った。ご主人様、上手くいくといいな。 丸くなっていたら、目が閉じてきた。寝よう。寝て、起きたらご主人様がきっと帰ってくる。 食べて、寝て、起きてを何度か繰り返す。外は暗くなり、そして明るくなった。ご主人様はいつ帰ってくるのかな。 水を飲んでいたら、鍵が解除される音が聞こえた。帰ってきた! 「ミミ、ただいまー」 「おう、ミミ。久しぶりだな!」 あれ?あれあれ? ご主人様が私を抱き上げたら、ご主人様の隣にいた人が私を撫でてくれた。 えっと、誰だっけ? じーっと見つめる。 「忘れちゃったかな?」 「半年ぶりだものな。俺はミミのことも忘れていなかったのに、ちょっとショックだな」 あ!この人、ご主人様の恋人だ! 思い出した。ご主人様を寂しくさせていた悪者だ。
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