第1章
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遥かに遠かった越後国までの路を一番最初に紡いだのは信越だった。信越が開業してから俺が開業するまで、約50年の差はそのまま技術の差で有るから。瞬く間にトンネルが掘られ、開業時から全線電化で、あっという間に上野と越後を繋ぐのは俺の役割になった。そんなあいつの役割を奪った俺でも信越の代わりに、己の本線を喰らい、さらに大きくなろうとしているあの上官に小さな傷を残すことは出来るだろうか。
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