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「難しい顔をして…何を考えているの?」
速水さんの唇はおでこや頬に移動して、何度も何度もキスをして、
軽めのキスを口にした。
ん?って表情をして止まってる速水さんに
「アタシ…」って言いながら、ポロポロと涙を流す。
『お前なんて抱いてても気持ちよくねーんだよっ…』って言われたことが
思い出されて、速水さんの腕の中にいるのに
過去のそんな言葉に囚われてる自分自身に情けなくなって
「急ぎ過ぎた…」
速水さんはそう言いながらそっと抱きしめて、私の涙を拭う。
「急がない。桃ちゃんがちゃんと大丈夫って気持ちになるまで待つ。
今日はしない。」
そう言い切った速水さんに
「違うんです…」って勇気を振り絞って伝える。
こんな話聞きたくないかもしれないけど…でも期待させて
つまんない女ってなるくらいなら、最初からつまんないよ…って言っておいた方が
気が楽だ。
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