弓張の相聞
2/7
読書設定
目次
前へ
/
7ページ
次へ
「忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで」 時期外れの風鈴にかき消されそうなか細い声で、しかし滑かに、雅を感じさせるような言の葉だ。心地よい和歌の響きは、それを発した玉木先輩の薄く艶やかな唇とひと続きであるようだった。 季節は秋。残暑が息を引き取って、木の葉が寂しく鳴く季節。 地上をまさに射んとする弓張り月が夜空に浮かぶ中、僕らは今、和歌を詠んでいる。
/
7ページ
最初のコメントを投稿しよう!
1人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
1(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!