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「そうなんですかね。最初は失礼なくらい疑っても間違いないと思いますよ」
警戒心の薄い景壱にリリーは釘を刺すように言う。
確かにいい店だと思って油断していたら、いきなり危ない仕事をさせられるかも知れないし、それに比べて小さな事だがしっかり働いても給料が払われないかもしれない。
リリーはしっかりしてるなと景壱は感心する。
その時、店の隅から何か音が聞こえる。
「お客さんかな? ちょっと俺、見てきます」
相手が人か妖怪か分からないので恐る恐る、景壱が音の方に向かうとそこには幼い少女がいた。
整った顔立ちと身長がひくいので、まるで命が吹き込まれた人形が動いてる様だなと景壱は思う。
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