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「名前は?」
少女に景壱は尋ねる。
「琴葉(ことは) 御神楽 琴葉(みかぐら ことは)!」
景壱は小指を立て琴葉の目の前にだしながら口を開く。
「約束。絶対、俺は君の呪いを解く」
琴葉は頷くと、その指に自分の小指を絡め指切りをする。
「絶対なんてないっての」
小さく楠野が呟いたが、誰の耳にも入らなかった様だ。
だが、景壱は知らなかった呪いと言うものの危険性を。
それが彼自信を蝕む可能性を知らなかったのである。
物語は、不安を抱えたまま始まるのだ。
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