もどかしい始まり

3/8
前へ
/853ページ
次へ
「自信付いたからです。店長さん達もそうでしたけど景壱さんや、その家族の人も、この目を不気味がらないから」 そう言って微笑む彼女の瞳は左右の瞳の色が違うのである。 燃えたぎる炎の様な赤い右目と、空より綺麗に澄んだ青い瞳。 景壱には普通に綺麗な瞳にか思えなかった。 それでも、彼女はそれが嬉しいのだ。瞳を気にせず普通に接してくれる事が。 「クッキー焼いたわよ。景壱、リリーちゃん。一緒に食べましょう」 景壱の母がドアから顔を覗か二人に声をかける。 「はーい。リリーさん行きましょう」 リリーは、「はい」と元気よく頷きながら景壱の後を追う。
/853ページ

最初のコメントを投稿しよう!

617人が本棚に入れています
本棚に追加