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少し悩んだ素振りを見せ、「私も行きます」とリリーは答える。
予想していた答えではあったが、景壱は困っていた。
何故なら、リリーを楠野の元へ連れて行った場合、楠野が事件に関わっている事が知られてしまうからである。
「着いて来ても楽しくないですよ?」
「この姿のままで部屋に閉じ籠っているより良いです。大丈夫、邪魔にならない様にしますから」
自分が拒否、出来ないのを知っているのだろう。
リリーは景壱の返事を待たず冬靴を履いている。
結局、景壱は仕方なくリリーを連れて行く事にした。
「で、何処に行くんですか? あ、そうか、協力してくれる妖怪を探しに行くんですよね」
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