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習志野について何か知っているのは分かっているのだが、リリーが居るので少し遠回りに景壱は尋ねる。
「まだ、帰ってないのか?」
楠野は驚いた様に言う。
「帰ってません。だから琴葉ちゃんを自宅で保護しているんです」
「……そうだったのか。入ってくれ。俺の知っている事を話すから」
悲しげな顔をしながら楠野はドアを大きく開く。
楠野は景壱達をテーブルの有る部屋に案内すると、座布団を敷き二人に座るように促した。
「先ず、二人に話さなければならない事が有る。今回の習志野の失踪の引き金は俺が引いた様なものなんだ……」
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