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「景、店の掃除したか?」
「今、しましたけど……」
楠野は店の入り口と棚を見て景壱に近付き、「よくやった」とチョコを渡す。
とっかえの件を解決した後、半分だけ認めてやると言われて数日の事である。
名前も半分だけしか認めていないからと、景壱の景しか呼んでもらえず、大人としても半分しか認めてもらえていないから子供扱いされお菓子を渡されるのである。
「何時、一人前と認めてくれるんだろう」
もらったチョコをかじりながら景壱は呟く。別に認めてもらえなくても良いのだが男のプライドと言うものがそれを許さないのである。
「すいません。電話で予約した榊(さかき)というものですが……」
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