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「一昨日、琴葉を匿うって話をしたろ? その時、俺は習志野の妨害を恐れていたんだ。だから、頼んだんだ習志野を大人しくさせろって……。脅迫か別な方法を使うと思ったんだが、甘かった……」
それを聞いてリリーは習志野の頬を叩いた。
「私達じゃ頼りなかったですか? 信用出来なかったんですか?」
静かな口調だが彼女の底知れぬ怒りの感情が言葉に滲み出ている。
楠野は答えずにうつ向いている。
「リリーさん!」
「景壱さんは黙って下さい! どうして答えないんですか? 楠野さんがやった事は私達に対しての裏切りですよ!! その裏切りが琴葉ちゃんを傷つけただけでなく、景壱さんの友人の命を危険に晒したんですよ!!」
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