終わりと別れ

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「あ、じっちゃん」 「久しぶりだな、兄ちゃんよお。今は出歩かん方が良いぞ。龍脈が乱れてるからな」 「龍脈が! そんな簡単に乱れるもんなんですか?」 老人に尋ねながら景壱は驚いた様に地面を眺める。 「まあ、簡単に乱れる事もあるけどよ。七十年生きておるが、ここまで大規模な乱れは初めてだな」 そしてリリーに目をやる。 「半妖っていう不安定な存在なら力が暴走して人を襲う事もある。嬢ちゃんは、その程度で良かったな」 リリーに何かを握らせると老人は、彼女の瞳を真っ直ぐ見る。 「負けるなよ。その力に」 「はい……」 短くリリーは答える。
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