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予約の大半は妖から習志野個人に対してのものである。
目の前の、人の良さそうな男性も妖怪なのだろうかと思いながらも、景壱は習志野に取り次ごうとする。
「少々、お待ち下さい。あ」
その前に二階から習志野が下りて来たのである。
「やあ、榊さん」
「習志野さん。例の件を頼みに来たのですが……」
言いづらそうに言う男性を見て、自分が居ると邪魔になるかと思い景壱が二階に上がろうとすると習志野が、その手を掴む。
「細かい事は私がやりますが、説得は彼がやります」
「ちょ、ちょっと! 習志野さん、聞いてないんですけど……」
「景壱君、シャラップ。では頼むよ」
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