終わりと別れ

29/368
前へ
/853ページ
次へ
矢継ぎ早に裁火は言うと、息を深く吸ってから次の言葉に繋いだ。 「景壱さん達は奪希を倒すんですよね? 私にも手伝わせてもらえませんか?」 彼女の話を聞いてきょとんとするリリーを見て景壱は、まずいと思った。 「奪希を倒す? そんな事したら駄目です。琴葉ちゃんの呪いが解けなくなっちゃうじゃないですか!」 「呪い? ……先ずは話し合わないといけませんね。景壱さん、お宅に上がらせてもらっても良いですか?」 「……、はい」 そう答えるしかなかった。 奪希の件に関しては、リリーを巻き込みたくなかったのだが、ここまで来たら誤魔化す事も出来ないだろう。
/853ページ

最初のコメントを投稿しよう!

617人が本棚に入れています
本棚に追加