もどかしい始まり

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「行っちゃ駄目です」 リリーが景壱の服の袖を掴み習志野達を睨んでいる。 「何故、駄目なんだい?」 「貴方達を信用出来ませんから」 習志野は笑みを浮かべたままじっくり、リリーを眺め、暫くしてから口を開く。 「なら君も、うちの店で働かないかい? それでうちが信用出来るかどうか分かる筈だよ」 想定外の答えだったのかリリーは驚いていたが「それなら良いです。もし景壱さんが行くと言うならですが」 リリーの答えを聞いた時に景壱の答えは決まっていた。 「先ずは一ヶ月働かせてもらいます。それから先は決めてませんけど」 「ありがとう。君達の活躍期待しているよ。急で悪いが明日から来てくれ。頼むよ。楠野、彼らに店の住所を教えてやってくれ」
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