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小皿に人肌程度に温めたミルクを入れて床に置くと黒猫はさっそくニオイを嗅ぎ、ペロペロと舐め始めた。
私も黒猫のそばにしゃがみこんでその様子をじっと見ていた。
子供のころから猫が餌を食べているところを見ているのが好きだった。
なにがいいかと問われてもそれは私にも分からない。
好きだから好きなんだとしか答えようがない。
不意に自分が微笑んでいることを自覚する。
そっと猫の頭を撫でる。
黒猫は一度ミルクをすくう舌をとめたものの、私に頭を撫でさせてくれる許可をくれたようでまたミルクを舐めることに没頭し始めた。
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