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ブンゴーサンという言葉からなんの連想もできずハテナマークで頭がいっぱいになった。
何を呼んでいるのかさっぱり分からない男の人の声だった。
けれど黒猫は即座に声に反応を示した。
ハッと顔をあげると少し迷うようにミルクのお皿を見ながら口の周りをペロペロ舐める。
もう一度「ブンゴーサン?」と聞こえてくると、黒猫はパッと私の部屋を飛び出した。
私に分からない言葉がこの子には分かるようだ。
私は黒猫の後を目で追い、目だけでは追いつかなくなると足まで使って黒猫を追いかけてさっきまでいた縁側からサンダルをつっかけ外に出た。
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