猫の手借りました

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そういう毒を飲み込んでお愛想笑いを浮かべ彼の質問に答えることにした。 「えぇ。一応」 私も私だ。 「一応」ってなんだよ。 けれどお隣さんはそんな細かいことにいちいちツッコんでくるイヤミな野郎ではないようで、向うもサンダルをつっかけるとウチのほうへと近づいてきた。 それまで特にお隣さんに目を向けてはいなかったが物音でこちらに来ることがわかり、私は初めて顔をあげお隣さんを見た。
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