一人と一匹

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そんな僕を励ましてくれたのは、一匹の犬だった。 名前はレン。 レンはとにかく大きな犬だった。 どれくらい大きいかというと、十四才の僕を乗せて歩けるくらい大きいんだ。 そんなレンは優しくて、いつも僕に寄り添ってくれた。 大きなお尻を僕にくっつけてね。 レンだけが、僕の友達だった。 忙しいママが、ずっと留守の時も、僕を励ましてくれるのはレンだ。 レンは、その大きな手でかまってかまってとじゃれてくる。 その大きな口で、甘噛みしてくる。 そうなると、狭いマンションの中、追いかけっこが始まる。 レンは大きいけど、いつも勝つのは僕だ。 レンは犬だから、高い所には上がれない。 最後に僕が高い所に上り、レンが下からワンワンと吠えて、白旗をあげる。 また、僕はレンの大きなしっぽにじゃれて遊んだりもした。 きっと僕が赤ちゃんの頃から、レンはそうやって僕をあやしていてくれたのだと思う。 さらに、僕が気落ちしてる時なんか、レンはバカなことをやって、笑わせてもくれる。 自分のしっぽを追いかけまわして、くるくる回ったりしてね。
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